どうすれば収穫量を最大化できるんだろう?

こういった悩みに出来るだけわかりやすい言葉で答えます。
自身はホームグロウでの経験を経て、アメリカの最先端大麻企業でプログロワーとして活動しています。

ライト1枚で1kgを目指す
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結論

・設備を使いこなして環境設定にこだわろう。
・エネルギー、ライト、スペースを最大限に活用するためにプラントトレーニングをしましょう。
・栄養素のバランスを意識して、最適な濃度、頻度を見つけよう。
・強い遺伝子を獲得することで高収量が実現しやすくなります。

それでは見ていきましょう!

この記事は大麻栽培が合法な地域にお住まいの方、または移住しようとされている方へ向けた内容になります。お住まいの地域の法律を確認してください。

収穫量を最大化するためには

大麻の収穫量を最大化するためには成長に最適な環境を作り、エネルギー、ライト、スペースを最大限に活用できるように工夫する必要があります。
自身の環境に合わせて様々な工夫を凝らすことで収穫量、質ともに向上するのでこの記事を読んで美味しい大麻をどんどん生産してください!

①ライト

・光の強度を上げよう

植物にとって光は栄養となり、光合成することでエネルギーへと変換して成長していきます。
基本的に強い光=大きな植物+太いバッズ=高い収穫量につながります。
十分な光を受けていない株は、光を求めてひょろひょろと背が高くなり、場合によっては倒れてしまいます。

・PAR、PPF、PPFD、W数を確認しましょう

ライトを選ぶ際はPAR(光合成活性放射線)、PPF(光合成光子束)、PPFD(光合成光子束密度)、W数が重要です。

PAR(光合成活性放射線)光合成に必要な光の波長(色)のことで、大麻の成長に必要なのは400~700nmです。
400nmは青い光(成長期に必要)、700nmは赤い光(開花期に必要)となり成長に合わせて調光できるライトが望ましいです。
PPF(光合成光子束)1秒間に放出されるPAR光子の数。PPF値はμmol/sとして表されます。PPF数値が高ければ、ライトが生成する光の出力も高くなりますが植物が実際に受け取る光の量はわかりません
PPFD (光合成光子束密度)1秒間に葉の表面(1㎡)に当たる光粒子の量。μmol/m2/sとして表されます。特定の距離、位置での吸収される光の量を示します。大麻栽培には200~1000μmol/m2/s程度の強度が必要と言われています。
Co2を添加している場合は最大1800 まで上げることもあります。強すぎる光は焼けてしまったりダメージを与えることがあるので注意しましょう。
W数消費される電力の量であくまで目安として判断できますが、生成される光の量とは異なるので注意が必要です。特にLEDライトではW数が高くても放出される光の量は少ないこともあるので、その他の数値も確認しましょう。

②トレーニング

・LST (低ストレストレーニング)

枝を優しく曲げることで中間、下部の芽に光が当たりやすくなりスペースを有効活用できます。全体の高さも揃えられるのでライト効率も良くなります。

ポイント水分量が少なかったり無理に曲げると枝が折れてしまうこともあるので注意しましょう。

・トッピング

トップの芽を切ることで、メインの枝の数を制限してエネルギーを分散して各バッズに届けられるようになります。
開花前に高さを揃えるときにも有効です。ストレスがかかるのでトッピング後は数日間は養生しましょう。LSTも併用します。

ポイント節が3~5個できたころと開花前にも高さを揃えるようにトッピングするのが効率が良いです

・ScrOG (スクリーンオブグリーン)、SOG (シーオブグリーン)

トッピング、LSTを併用してスペースいっぱいにバッズが実るよう管理することで面積に対しての収穫量を最大化できます。開花切り替え後すぐにプラント上部にネットや紐を張ることでScrOGにしやすく、開花後期に重みで倒れることも防げます。
小さめの鉢で密集させて配置するSOGも有効なのでスペース、成長期間に合わせて選択しましょう。

ポイントネットを張ると簡単にプラントを動かせなくなるので水やりの自動化を検討しましょう

・デフォリエーション(落葉)

大きすぎたり枯れて機能していない葉を取り除くことでエネルギーとライトの効率、風通しが良くなります。光合成するうえで重要な役割を果たすので成長中の葉など必要以上に落としすぎないようにしましょう。

ポイント開花前、開花3週目、6週目に茎が赤くなっている大きな葉(ファンリーフ)を落とします。

・ロリポップ(下枝カット)

成長してもほとんどバッズがつかない芽、枝をカットすることでエネルギーを効率良く活用でき、メインのバッズの生成へと注げます。切ってしまった部分が戻ることはないので、切りすぎには十分注意しましょう。

ポイント開花3週目の段階がどの枝、芽を切るか最も判断がつきやすいですが、成長期や開花初期などの早い時期から処理することでよりエネルギーを節約できます。

各種トレーニングについて詳しくはこちら

③環境制御

・温度

収量を最大化するためには安定した気候を維持する必要があります。
高温や低温にさらされると余分なストレスがかかり収量が低下してしまいます。
季節の変化のようにフェーズに合わせて変動させていくことで仕上がりの質が良くなります。

ライト点灯22-26度(Co2無し) 25-32度(co2有り)
ライト消灯16-23度

・湿度

温度と同様に湿度も重要です。
クローン、成長期は湿度が高めで、開花後期に向けて下げていくことで植物が消費する水分量をコントロール出来ます。湿度が高すぎるとカビなどのトラブルも発生しやすいので注意しましょう。

クローン、苗:65-70%
成長期:50-60%
開花前期:45-60%
開花後期:35-50%

④CO2

二酸化炭素を追加することで光合成を活性化させてより強い光、肥料を処理できるようになり成長が早くなり質が上がります。栽培室を密閉しましょう。コストがかかり、正しく扱わないと危険性もあるので注意が必要です。

通常の大気 300ppm程度
Co2添加後の目安 800~1500ppm

⑤収穫時期

最適な時期に収穫する

大麻の収穫適正と言われる期間は約2~3週間ほどあります。
この期間の間に最大25%も重量が増加することもあるので最適なタイミングを見極めましょう。
収穫が早すぎると収穫量が落ちる可能性があり、遅すぎると効果と香りが損なわれてしまいます。

⑥栄養素

与えすぎに注意

栄養素の分量が多すぎると肥料焼けを起こして深刻なダメージを負ってしまいます。
EC/PPM値を測定することで詳細に管理できます。土やココで育てる場合は定期的に排水の数値も確認しましょう。
肥料焼けの兆候が見られたらpH調整した水で洗い流しましょう。

バランスが重要

成長段階によって必要な主要栄養素(NPK)のバランスが異なり、カルマグや硫黄などの二次、微量栄養素も必要です。
フェーズに合わせてメーカーのレシピを参照しましょう。メーカー推奨レシピは濃すぎることが多いので半分の濃度から徐々に上げて使用すると安全です。

pHも制御する

大麻栽培にはpHも重要で、しっかり制御することで必要な栄養素を吸収できます。
pHバランスが崩れるとロックアウト(栄養素を適切に吸収できない状態)や栄養欠乏になりやすいです。
開花後半へ向けてpHレベルも徐々に上げていくことで理想的に栄養素を吸収できます。pH UP,DOWN剤を使用して調整しましょう。

推奨pH

土、ココ:6.0~7.0
水耕:5.8~6.5

⑦鉢の種類、サイズ

通気性の良い鉢を使う

エアポットや布ポットのような通気性の良い鉢を使うことで、根が呼吸することができ発達が早くなります。
スリット鉢も根張りに有効です。プラスチック製の鉢を使用する場合は必ず排水穴が複数開いた鉢を使用しましょう。

適切に鉢上げをする

成長に合わせて鉢上げすることで密度が高く強い根を育てられます。経験上、最終3~5ガロンの鉢で開花に入れると扱いやすいです。

⑧水耕かココで育てる

土耕でも高収穫は実現出来ますが、溶液に直接アクセスできる水耕栽培やココで育てることで成長速度が早まり、収穫量も増加が期待できます。
特に水耕栽培は機材トラブルなどがあると致命的なダメージを負うリスクもあるので注意しましょう。

⑨成長期間をしっかり取る

成長期は4~8週間程度取る

ある程度のサイズまで育てて根っこも成長してから開花に入れることでより植物のポテンシャルを引き出せます。品種にもよりますが4~8週間程は成長期をとることを推奨します。

⑩遺伝子

高品質な種子を選ぶ

当然ですが育てる種子の質が悪ければ、どうしても求める収穫量に届きづらくなります。

品種によって収穫量に特化していたり、開花期間が短かったり、背丈が低かったりと色んな特性があるので、信頼できるシード会社を探して理想の種子を見つけましょう。

収穫量予測を参考にしよう

シード会社やGrowDiariesなどのサイトで情報を収集することで品種による収穫量の目安がつけられます。

結論

・設備を使いこなして環境設定にこだわろう。

高品質、高収量を実現するためには安定した気候を維持する必要があります。
フェーズに合わせて変動できるようしっかりコントロールしましょう。

・エネルギー、ライト、スペースを最大限に活用するためにプラントトレーニングをしましょう。

トレーニングを組み合わせて高さを揃えてスペースを最大限に活用することでライト効率が良くなり高収量を実現できます。
注ぎたいところにエネルギーが使えるようプラントを制限することで最大限の力を発揮してくれます。

・栄養素のバランスを意識して、最適な濃度、頻度を見つけよう。

メーカーのレシピを参照して与えすぎに注意しながらデータを残しましょう。排水のpH,ECを確認することも重要です。

・強い遺伝子を獲得することで高収量が実現しやすくなります。

 

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